CTやMRIなどの医療機器にも広がる地域医療連携について

CTやMRIといった高額な医療機器の増加は、医療費の高騰につながります。

CTやMRIなどの検査を地域の医療連携を強化することで、医療費の高騰を防ぐことにつながります。

さらに、病院ごとのCT、MRI検査の質が安定することが考えられます。

日本の医療機器の保有は世界でもトップクラス

日本の医療機器の保有は世界でもトップクラスとなっています。

「OECDヘルスデータ2010」によると、日本人100万人あたりのCT台数は2008年に97.3台となり、2位の韓国の36.8台と、大きな差があります。

MRIについても、人口100万人あたり43.1台(08年)と、25.9台(07年データ)の米国と大きな差があります。

日本はCTやMRIなどの医療機器を増やすことで、医師不足を補っているのではないかともいわれています。

しかし、CTやMRIといった高額な医療機器の増加は、医療費の高騰につながります。

病院がCT、MRI、PETといった、高額な医療機器を購入すると、装置代の元をとるためや、病院の収益を増やすために検査件数を増やそうとする傾向があると考えられます。

これは、検査数を増やすほど、病院の収入も増えるという仕組みの“個別出来高払い”という日本の診療報酬制度が関係しています。

医療費の高騰を和らげるには、地域の中においてそれぞれの病院同士で連携をとり、高額な医療機器を効率的に利用する必要があります。

つまり、検査が受けられる病院と受けられない病院を区別し、検査を受けられない病院は、可能な施設に検査を依頼するという方法、つまり検査ができる施設の一元化です。

それが、医療機器における地域医療連携です。

日本ではCTの保有台数が多く、ほとんどの病院においてCT検査を簡便に行うことができるので、CT検査による被ばく大国にもなっています。

「CTの被曝により全てのがんの発生率のうち3%を増やしている」ということも、ニュースとなりメディアに取り上げられました。

地域医療連携を行うことで、余分な検査件数が減り、被ばくを少なくすることにつながると考えます。

医療機器の医療連携が強くなるメリット

医療機器における地域医療連携が広がることで、さらにメリットがあります。

病院ごとの高額医療機器を用いた検査の質に差がなくなります。

現状では、患者数が多く検査数も多い規模の大きな病院では、元をとることは容易ですので高額な医療機器を購入できますが、町の小さな医療機関では安価な機種の購入しかできない施設もあります。

当然、安価な機種では検査の質が低くなりますので、病院間で検査の質に差ができてしまいます。

地域医療連携では、この差をなくし、どの病院に受診しても同じ質の検査を受けることが可能となります。

一方で地域医療連携にもデメリットもあります。

それは検査できる施設にいかないと検査ができないため、急変時などの迅速に検査をしなければならない場合に、診断が遅れてしまうことです。

とくにCTやMRIでは、今や脳卒中の診断にはかかせない医療機器となっています。

脳卒中などの病気は、迅速な診断が命を救う確率を高くします。

医療連携においては、こういった課題を解決する必要もあります。

検査の仕組みや、疾患などを解説