CTとMRIの違いとは?

CTとMRI。どちらもドーナツの形をしている大型の装置。

形は似ているし、どちらも身体の中を調べる機械ということも同じ。

一体何が違うのか。どちらが優れているのだろうか。

一番大きな違いは放射線を使うか磁力を使うか

CTは放射線(エックス線)を使います。放射線にもエックス線やガンマ線、電子線、治療でよく用いられる重粒子線など様々。CTにはエックス線が使われています。

MRIには、放射線は使われていません。つまり被曝の心配はありません。MRIはかなり強力な磁力が使われています。

MRIの磁力の強さも様々ですが、一般的な1.5T(テスラと読む)の装置でも、ストレッチャーや車イス、点滴棒など簡単に飛ばしてしまうほどの吸引力です。

3T(テスラ)の装置も世の中に出回っています。

MRIは強力な磁力を使っているがゆえ、かなり危険な吸引の事故も年間数件は発生しているのが事実です。国外の話ですが、数年前には酸素ボンベが飛んで入り、撮影していた乳幼児にぶつかり亡くなったという恐ろしい事件もありました。

撮影時間の違い

MRIに比べるとCTは短時間。あっと言う間に終わります。
CTにもMRIにも、造影剤を使った検査がありますが、造影の話をすると話が複雑になるので、ここでは造影剤を使わない単純撮影についての説明とします。

CTは一度のスキャンで得られたデータを後から処理し、骨が見易い条件や肺が見やすい条件など、後から加工することが多い検査です。

スキャン時間も短く、数秒でスキャンできます。そのため、検査にかかる時間はMRIと比べるとすごく短いのが特徴です。

迅速な検査であることから、救急では欠かせない検査となっております。

一方、MRIはCTに比べると長い時間がかかってしまいます。

ただし、MRIでは生体から出るさまざまな信号を可視化します。CTでは得られなかったコントラストを得ることが可能です。

CTで得られないコントラストとは?

MRIは、CTに比べると細かな部位には向いていません。その代わり、身体の中から、さまざまな信号をとりだすことが可能です。

例えば、胆嚢の中の胆汁、靭帯、筋肉、脊髄液などなど、さまざまな部位でMRIは活躍しています。

MRIの撮影には、磁力以外にも微弱な電波を利用しています。MRIには、シーケンスといって、電波の当てかたをいろいろと変えることが可能で、電波の当てかたを変えるだけでさまざまな信号に変わります。シーケンスを変えてみて、返ってきた信号のパターンをみてその成分が水っぽいのか脂肪(油)っぽいのか、まで判断ができるのです。

CTがいわゆる形態検査(形を見る検査)であり、MRIは機能検査(体内の様々な組織の機能や信号を取り出す検査)であるといえます。

まとめ

CTとMRIの違いを簡単にまとめます。

MRIとCTを比較したものを以下に記します。

CTのメリット

・検査時間が短い

・高解像度

・ペースメーカーが入っていても撮影は可能(最近は制限をかける施設も多いですがMRIよりはペースメーカーに寛容です)

MRIのメリット

・急性期の脳梗塞の診断ができる。

・身体の軟部影の描出がしやすい。

・造影剤を使わなくても主要な血管や胆嚢の評価ができる。