造影CTを受けるのが不安な方必読!

造影CTを予約したけど、不安。

変な病気が見つかったらどうしよう。CTの被曝が心配。CTを受けるだけでなく、体に造影剤を入れるとなると、より不安に思う方は多いと思います。


今回は、造影CT検査がどのように進むのか、患者さんからよく聞く感想を含めて解説していきたいと思います

造影CTでは、体に造影剤を入れてからCTで身体の中を撮影をする検査です。何を目的に調べるのか、患者さんの状態などによって、撮影方法が若干異なります。この記事では、私の施設で多くの方が受けている検査内容を中心に説明します。

検査前はドキドキする人が大半。

初めて造影CT検査を受ける方の多くは、検査前は緊張しています。しかし、何事もなく検査を終え、ホッとして帰っていく人がほとんどです。検査慣れしている人の方が少ないのですから、逆に緊張することの方が当たり前と言っても過言ではないでしょう。

なぜ造影剤を使うの?

造影剤を使う理由は、使わないと見えないような病変部分に白黒のコントラストをつけて診断をしやすくするためです。

「怖いから、できることなら使わないでほしい。」

怖くなる気持ちもわかりますが、正しく診断してもらわなければ、適切な治療は受けられません。正しく、適切に診断してもらうためには、適切な検査を受けることが大切です。

造影剤は、血流にのって身体中に運ばれます。造影剤はX線で写すと白く映るのですが、血流がある部分は白くなります。

例えば、癌を調べる検査の場合で説明します。造影剤を使わないで撮影しても、正常組織や良性の疾患と同じ濃度で写ってしまうことも多くあります。癌には血から栄養を得て大きくものがあります。そういった癌は、造影剤をいれると白く写りますので、良性悪性の診断の助けになるのです。

副作用はあるの?

副作用の多くは、かゆみや発赤、蕁麻疹、くしゃみなど軽い症状がほとんどになります。

全くないわけではありませんが、多くの方には、副作用は起こりません。発生頻度で言うと2%くらいと言われます。50人に一人ですね。私の施設では毎日、30人程の造影検査をしていますが、造影剤による副作用の発生はもっと少ない印象があります。

ただし、中には重篤な副作用もあります。アナフィラキシーショックというアレルギー反応や、ごくまれに死亡の報告もあります。重篤な副作用は数万人に一人、死亡する人は40万人に1人というかなりのレアケースです。宝くじの1等当選は2000万人に一人なので、それよりも確率は高いのですが、私は、10年程病院で働いていますが、未だに造影CTによる死亡は耳にしていません。

副作用の多くは、造影剤の注入中に発生しますが、最近の造影剤は遅発性(検査が終わって時間が経ってから)に副作用が発生するものもあります。家に帰ったあとで副作用がでるので、帰ってから身体がおかしいと思った場合は検査を受けた施設に連絡して指示を仰ぎましょう。

検査後は、特に指示がなければ水分を多く摂りましょう。水分をとることで体に一度入った造影剤が尿と一緒に体外へ排出されやすくなります。

造影剤を入れると身体が熱くなります。

造影剤は100ml使います。30秒程度で100ml全部を入れるので、CTの造影検査は急速注入と呼ばれています。腕の血管から造影剤を入れるルートを確保します。体に造影剤を入れるとカッと熱く感じます。聞いた話ですが、お尻の穴まで熱くなるとか。初めて造影CTを受ける方の多くは、この熱感でびっくりしたという方がほとんどです。

被ばくが心配

この心配も多く耳にします。CTは一般撮影(俗にいうレントゲン撮影)よりも100倍多く放射線を使っているような部位もあります。世の中には、放射線による被ばくをかなり批判しているような書籍や情報も数多くあり、すごくネガティブに捉えている方もいらっしゃいます。放射線の被ばくが心配という方が居ても当然だと思います。

被ばくによる影響で何が心配なのか

被ばくが心配といっても、何を心配しているのかを明らかにしましょう。漠然と心配と言われていても、説明上、大丈夫とは言えないからです。

がんが心配

例えば、放射線の影響でがんの発生率が上がるという報告があります。CT検査で使われる放射線量は、部位によって多い少ないがありますが、だいたい10mSv(ミリシーベルト)くらいだと思います。もちろん、検査内容によって異なります。

(単位は聞きなれないと思うので、この記事では、数字だけに注目してもらえれば理解しやすいと思います。)

10mSvでどのくらいがんが増えるのか。広島の原爆を例に説明します。

広島では原爆が落とされて、多くの方が被ばくしました。そのときに被ばくした量とがんの発生率を調べるといった研究データがあります。

そのデータによると、

” 100~200mSv以下の被ばくでは、がんの発生率に差はなかった。”

という結果が出ています。

つまり、それ以下の放射線量では被ばくしてもしなくても、がんの発生率に差はないか、発生してもそれが放射線によるものかどうかは、わからないということになります。

CTの被ばくを恐れて、検査を受けないことにするとどうでしょう。もちろん検査目的にもよると思います。

例えば、検査目的が『腹痛の精査』だとしたときに、軽度の腹痛に対して適切な対応が施されず、のちに死に至るほどに重症化するというケースも少なくありません。

検査を受けることで防げる命があることがおわかりいただけますでしょうか。

『目の前の死』よりも『被ばくによるがんの発生』を恐れるのでしょうか。

被ばくによる影響で、自分は何に心配しているのか

他にも、不妊、妊娠中の胎児への影響、脱毛しないかなど様々な点で心配されるポイントがあります。

全てのCT検査で、必ず被ばくしても大丈夫だとは言いません。

検査目的や検査内容によって、CT検査を受ける必要性が変わるのです。

漠然と心配するのではなく、自分が何に対して心配しているのかを明確にし、それを医師や検査に携わる技師に伝えることで正確な回答が得られることと考えます。

我々放射線技師は、検査結果に影響が出ない限りの少ない放射線量での検査を心掛けています。

また、全ての放射線検査は、”被ばくによる影響”と”検査で得られる利益(検査結果)”とを比べて、検査が行われた方、患者にとって利益があるという考えの元で行われています。

いかがでしたか。

ここでは、造影CTやCTによる被ばくについて解説しました。

何度検査をしていても慣れない人もいらっしゃいます。初めてだと、何をするのかもわからず、ドキドキしてしまいますよね。

緊張していても、検査はうまくいきます。名前を呼ばれたら深呼吸をして検査に臨むと良いでしょう。

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