バリウムを用いた胃がん検査でおなじみ、X線TV装置のしくみについて

よく胃がん検診などで用いられるバリウム検査で使われるX線TV装置。

微量のX線を連続的に照射し、リアルタイムの動画として映像化ができる仕組みの装置です。

バリウムが流れているタイミングを狙って撮影ができます。

X線TV装置の仕組み

X線TV装置では、微量のX線を連続的に照射し続け、人体透過後のX線を連続的に検出し、リアルタイムの動画として映像化ができる仕組みの装置です。

このX線を用いたリアルタイムの動画を「透視」といいます。

X線TV装置は、透視と撮影の両方を行うことができるため、X線透視撮影装置とも呼ばれます。

透視は、人体内の様子をリアルタイムで観察できる仕組みのため、様々な面で便利です。

バリウムを用いた胃がん検査で説明すると、バリウムの流れる様子や貯留した様子、観察したい胃壁を動画として観察することで胃内部表面の凹凸を確認し、異常と思われた時には観察しやすい状態で撮影ができます。

検査後、撮影画像を詳細に読影し、病変を診断します。

胃がん検査のバリウム以外でも、カテーテルなどを用いた検査で、血管にカテーテルがどの程度入っているか、正しい方向にカテーテルが進んでいるのかを観察することもできます。

さらに整形外科領域では、肩関節やさまざまな関節の脱臼、骨折のズレを整復にも用いられ、適切な処置には欠かせない装置です。

X線TV装置の特徴

X線TV装置では、X線を発生する部分を機械の操作で移動させることが可能です。

患者さんは寝たままで動かないでも場所を合わせることができます。

さらに患者さんが寝るテーブルは水平から垂直に起倒することも可能です。

また、人体を透過したX線を連続して検出し、映像化するための映像装置としてI.I.(Image Intensifier)と呼ばれる装置を搭載しています。

以前は映像装置であるI.I.の解像度が低かったため、撮影はX線フィルムで行っていました。

90年代に入り、高解像度の映像装置(I.I.)が製品化されたこと、画像処理機能が向上したことにより、デジタル化が進み、高精細な撮影像を表示できるようになりました。

さらに、最新の装置では、I.I.に取って代わってFPD(Flat Panel Detector)を搭載し、さらなる高精細、高画質な映像を得ることができるようになりました。

治療への応用

X線TV装置の特長である透視を利用して、IVR(Interventional Radiology)という手技が可能です。

このIVRは、カテーテルや内視鏡、超音波装置を併用して、開腹手術を行うことなく治療する手技のことです。

IVRによる治療は開腹手術に比べて受診者への負担を軽減できます。

胆石の処置や尿管結石の処置など胆のう、すい臓や泌尿器系に対するIVRの適用も進んでいます。

検査の仕組みや、疾患などを解説