肺がんと間違いやすい7つの病気

肺がんの症状としては長引く咳、痰、血痰などがありますが、特徴的な症状ではありません。

また、早期の肺がんでは症状がないものもあります。

画像診断でも似ている病気との鑑別が難しいケースもあります。

肺がんと似ている病気を紹介します。

肺がんと間違えやすい病気

①気管支炎

肺がんの症状と似ている病気で代表的なものが気管支炎です。

気管支炎には急性と慢性があります。急性の気管支炎では、かぜ(感冒)の症状の咳、痰、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、発熱、関節痛などの症状が出ます。

慢性の気管支炎では、咳と痰の症状が長引きます。

1年間のうちで3か月以上、痰を伴う咳が続くときは慢性気管支炎です。

慢性気管支炎では、長く治療を続ける必要があり、悪化しないように気を付ける必要があります。

気管支炎は気管支にウイルスの感染が合併して起こります。

かわいた咳、痰、呼吸をするときにゼーゼー、ヒューヒューと音がする喘鳴、息切れ、胸の痛み、胸の圧迫感などの症状がある場合もあります。

咳が激しくなると痰に血が混じることもあります。

これらの症状から気管支炎の症状は肺がんとよく似ています。

また、炎症が肺までおよぶと重症になるので、感染したウイルスに効果がある抗生物質、去痰薬、咳止め、気管支拡張薬などを処方してもらいましょう。

早めに対応すると短期間で治ります。

②気管支拡張症

気管支が拡張し、もとに戻らなくなった状態を気管支拡張症といいます。

気管支拡張症では、慢性的な咳と痰、血痰や喀血が見られます。

気管支拡張症は生まれつきの人もいますが、原因は肺炎などの呼吸器の感染症で、気管支の壁が壊されるために起こると考えられます。

気管支の拡張が広い範囲におよぶと喘鳴、息切れ、動悸などが起こります。

気管支の奥にたまった痰を気管支のほうに出すために、状況によって体位ドレナージ(排痰法)を行うこともあります。

③気管支喘息

慢性的な炎症によって気道が収縮して発作性の呼吸困難を起こします。

ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸に合わせた音(喘鳴)を伴います。

喘鳴は、肺がんが気管支にまで進展したときの症状と似ている状態で、気管支喘息も肺がんと似ている病気の一つです。

気管支喘息は遺伝的なアレルギー体質と深い関係があるとされます。

気管支喘息の原因は、ハウスダストやハウスダストに含まれるダニ、ペットの毛、花粉などだと言われ、はっきりした原因がわかりにくいのが現状です。

ストレスや月経なども関係すると考えられます。

④肺炎

肺炎の症状には、咳、痰、高熱、だるさ、呼吸困難、筋肉痛などのかぜ症状があります。

かぜのような症状が続いたあと、突然、高熱や胸痛が起こることも多いようです。

細菌、ウイルスなどの感染により肺に炎症を引き起こします。

高齢になり食事が気管に入り込んでしまう誤嚥でも肺炎を引き起こします。

肺炎では患者さんの体力や感染した病原体の性質によって病気の重さが変わります。

症状が重い場合は入院が必要なことがあり、呼吸困難の状態なら酸素吸入が施されます。胸痛には鎮痛剤、病原体に有効な抗生物質を使用して治療します。

⑤器質化肺炎

肺炎の治った跡を器質化肺炎といいます。

器質化肺炎では、肺内にあるリンパ節が腫れていることもあり、肺がんやリンパ節転移と似ている場合もあります。

⑥肺結核

肺結核のCT検査では画像上、肺がんの特徴的な形の「くびれ(ノッチ)」を示すことがあります。

ノッチとはくびれのことです。

それは、結合組織によって包まれた結核の病巣で、結核腫が活動中の場合と治った痕跡の場合があります。

肺結核はCT画像上だけではなく、症状においても肺がんと似ている病気です。

肺結核の症状として長引く咳や痰、血痰など、肺がんとよく似た症状が出ます。

⑦肺クリプトコッカス症

肺クリプトコッカス症のCT画像では、気管支が一部抜けたように映ります。

クリプトコッカスとはハトが媒介するカビの一種です。

このクリプトコッカスというカビが肺に感染して炎症を起こし、炎症がCT検査で肺がんと似ている画像を示す原因となります。

CT画像上では肺がんと似ているため区別がつかず、手術をしてから肺クリプトコッカス症だと判明する場合もあります。

ここでは肺がんと似ている病気を紹介しました。

気になった方は専門の医療機関へ相談してみてください。

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